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美容医療への医師流出防止
どうも鈴木俊嗣です。
日経新聞の以下のような記事です。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA033P30T01C24A2000000/#k-think
開業するのに最低5年間の保険診療・・・。
いくつか突っ込みがあるのですが。
この案の問題点
保険診療出来ないようにする、ということですが例えば常勤医が複数いて、
その中の一人でもこれを満たしていれば良いのなら、何の意味もないと思います。
一人だけ満たしていれば、あとの医師が5年やらなくても関係ないことになってしまいますから。
そのあたりのことや非常勤医師などの精査はどうするつもりなのでしょうね?
最初から自由診療のみです、と謳う先生方には何の影響もないと思いますが、そこはどうなのでしょうね?
あくまで保険診療を出来なくする、というだけですからね。
5年間の根拠は何でしょう?
初期研修2年、その後専門医をとるにしても5年では難しいわけですが。
最低限形成専門医取得、とした方が少ないとはいえ一定の勉強量は確保できると思います。
5年間だろうか10年以上だろうが、勉強も仕事もしないor出来ない医師はいますから。
学会会員といちいち書かれる施設がありますが、そんなのお金払えば誰でもなれるんで。
きめる側はいちいち抜け穴を作らないと気が済まない性分なのでしょうか。
医師の教育体制
そして後期研修医の制度についても、やたらとレポートを書かせる前よりも。
もっと指導体制を厚くしていく方が急務だと感じます。
コロナと医療費抑制で教育熱心な先生方は軒並み減ってしまったようで。
若手医師がろくに指導されないまま孤立してしまっているケースをよく耳にしますから。
医療費削減、医師の残業時間を減らす(あくまでシステム上で実際のところは不透明)。
聞えはいいですね。実態がどうなっているのか誰も把握しようとしませんけど。
タイムカードだけ定時で押して、そのまま仕事しているなんて話はあちこちで聞きますし。
実際私がまだ大学にいたときからとっている手法でした。
結局決める側がもうとっくに医療は崩壊しているって理解していないから。
こういう効果が限定的な、とても期待できない穴らだけの政策を打ち出していってる。
そんな気がして残念です。