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他人事と思っていいのかどうか
どうも鈴木俊嗣です。
お隣の国で研修医が、政府の医師増員に反対してストライキをしたという報道。
そして、それに対して在韓邦人としての視点で書かれている記事です。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/79713
国民性という意味で、確かに日本より訴訟が多そうな印象は受けます。
正確なデータを知っているわけではないので、あくまで印象、ですが。
そして日本と違って証拠より感情論を優先しそうなところも印象としては受けますね。
もちろんそういった証拠があるわけではない、あくまで日本に入ってくる情報からですが。
お隣の場合、訴えている医師側の国民性も考慮したほうがいいかもしれないなと感じます。
日本の取り組みは?
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/043/siryo/__icsFiles/afieldfile/2011/01/18/1300372_1.pdf
医学部定員増員 2011 でGoogle検索すると上記のリンクが出てきます。
日本はリンクの通り2011年から医学部の定員を増やし始めました。
13年経過した現在、不足は解消されたのでしょうか?
一人の臨床医師の意見ですが。
必要な現場には行きわたっておらず、むしろ病院のレベル低下が進んでいると感じます。
なぜ数を増やしたのに?と思われるでしょう。
若手医師の実態
https://www.jmari.med.or.jp/wp-content/uploads/2022/05/RR126.pdf
ここに記載がありますが。
若手医師が形成外科や美容外科で増加したと。
そして内科や外科が減少し、専門性のある科が増えたと。
さらに診療所の年齢層が、70歳あたりが突出していることもわかります。
このことが何を意味するのか、ということです。
自由診療
https://clinics-cloud.com/column/384
値段を自由に決められて、保険の縛りが無くて・・・。
さて、こういった医師が増えていく中、私たちのような保険医療を提供する医師は何を思うでしょうか。
2年に一度の改定、診療所は点数を下げられ続けています。
勤務医と開業医で格差が、とか言われますが。
勤務医は休んでも他の医師が対応できます。
開業医は休めばそのまま減収につながります。
スタッフや医療資源確保など診療以外の仕事がたくさんあります。
他人事ではない
風邪も診られず感染症に立ち向かうこともない医師が増加する。
若手ばかり増えて教育する医師が減少する。
当たり前ですが教育する中間層の医師が増加しなければ、若手の教育など不可能です。
残業時間を減らす、と聞えはいいですが。
初期研修医に自殺者が出たので、彼らの残業を減らす。
その結果後期研修医にしわ寄せがいき、自殺者がでる。
さて、次はどこの世代にしわ寄せがいくのでしょう?
現場を知らない人が現場を決める日本のシステムこそが問題だと思いますが。
上っ面だけ変えても本質を考えない限り、医療の質は落ちる一方です。
お隣の国のこと、他人事で済ませて余裕を持てます?
コロナを機に医療なんてとっくに崩壊していると感じます。
そして今の政策はそこに追い打ちをかけているとも。
不都合な現実から目をそらすのは結構ですが。
取り返しがつかないところまでいかないといいなあ、と感じる今日この頃です。