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血圧管理
どうも鈴木俊嗣です。
今回は血圧のことについて書きます。
1,一般の方の場合
これはもう明確で、学会などが定める安静時の血圧の指標の通りです。
140/90未満となっています。
このあたりを書き出すと非常に長くなるので、次回以降に譲ります。
2,高齢者の方の場合
高齢者の方の場合、下げればいいというものではありません。
下げすぎた結果かえって致命的になりえることがあります。
近年の食塩が多い食事や脂質異常で、動脈硬化が背景にあります。
その場合下げすぎると、かえって末梢血流が悪くなります。
末梢血流を簡単に言い換えると、手先や足先といった体の末端です。
もちろん心臓や脳以外の臓器、私の専門である腎臓の血流も下がってしまうことがあります。
そうなると、かえってよくありません。
またお風呂などでの事故は血圧の下げすぎと関連することがよくわかっています。
ですから、個人個人で異なると言っても過言ではありません。
まずはおうちでの血圧を記録し、動脈硬化を評価することが大切です。
3,透析患者さんの方の場合
透析患者さんの場合、いつの血圧を指標とするかがまず難しいです。
尿が出せないため、透析終了後から水分が体にたまっていきます。
そうなれば当然血圧が上がります。
透析開始時の血圧は、普通の方と違って120mmHg未満と180mmHg以上は良くないというデータがあります。
ただし糖尿病が背景にあったり、高血圧による腎硬化症が原因の場合はまた変わってきます。
また家庭での血圧がどれくらいかも難しいです。
当院では収縮期120~160mmHg、拡張期80mmHg未満くらいを目安にしています。
季節の変化によっても大きく変わってしまうので、大体は夏に降圧剤が減り、冬に降圧剤が増えます。
ドライウェイトが適正でなければどれだけ薬を変えてもうまくいきません。
比較的新しい話題として、血圧を下げる薬の中に心臓の機能を改善させるものが出てきました。
これは私が若手の頃から着目しており、血圧を下げるだけでなく、長期的な心臓保護効果があります。
ただ初めてすぐに血圧が急降下してしまう方もいるため、使い方には注意が必要です。
これから寒くなる季節、血圧で不安な方はご相談ください。